とうふ、おいしいね。

世間の荒波でサーフィンできるようになりたい。

人に恵まれてるって話(2)魔女と呼ばれた賢人

スターとか購読ありがとうございます。
ここに書いてよいか分かりませんがすっごい嬉しいです。
この場を借りて感謝です!



↓ここから本編

私が個人事業主で割とブイブイ言わせてた頃の話。
知り合いの社長さんから紹介された魔女と呼ばれている人のはなし。

その名の通り魔女。
錬金術を嗜んで、日本の財政界のトップとガチでやりあっているような人。
巡り合わせってすごい。
とある金融企業向けの商品としてプレゼンのための資料を作るために私が委託されることになった。印刷はやったことないんだけどなー。でも私を指名してくれていたので請ける事に。

魔女は仕事に向かう時はSPがつく。
何度か狙われたことがあるのよねって笑ってた。
魔女はその時たしか60代に差し掛かっていた。
彼女が何故そんな状況なのかというと、日本や海外で特殊な資格の持ち主だから。
仕事は「アイディア」を売ること。
あんまり書くとあなたも危ないんだよって言われたのでやめておく。

いま日本国内で大体目立って人のそばにあるものは彼女の「アイディア」だったりするからすごい。

日本を大きく変えるプロジェクトがあんねん。
他の企業も目をつけてるけど、いち早く私が手をつけた。
だから、今色々危ない(笑)
って笑ってた。

基本的に魔女は表情を変えない。
ころころとよく笑うが、ハウルの動く城に出てくるサリマン先生とラピュタのドーラさんを足した感じ。豪傑とまではいかないし、フェミニズムでもない。
仕事先に足を運んでくる若い男性や年配の男性はビシッとスーツを着てビシッと魔女に一礼をする。わたしジーパンにTシャツやで。さりげなくその男性方から失礼のないようにしてって言われたが、「そういう事言うお前が失礼や!」って怒られていた。
いや、多分私が失礼だと思う。

プレゼン資料も大詰めを迎えたころ、報酬についての話の取決めをきちんとしていなかったのでどうするか話をしたところ、紹介してくれた会社の社長が持つことになっていたらしく、話を聞いたら魔女のところでと堂々巡りになった。
これはまずい。取りっぱぐれになる。(←一番ダメなパターン)
慌てて契約書の取り交わしをしようと紹介してくれた社長に求めるが逃げられた。

魔女は残念そうに、ここまでで取り交わしがないと報酬は払うことはできないけれど、あんたにドレス買うたるわ。と言ってアパレルブランドの服をプレゼントしてくれた。

一旦ここで仕事は打ち切りになっちゃうけど、どや?うちの娘にならへん?
と言われた。魔女は色々ぶっ飛んでいる。カッコイイ。
娘になることはお断りしてしまったが、またどこかでお会いしたいという話をした。

アンタはね、幸せにならなアカンよ。
再開した時に不幸だったら許さへんよ。
とお別れした。

それから魔女に会う事はなくなった。
いまでも彼女の「アイディア」は日常的に使っているし、頻繁に出てきたなーと思うものはきっとまた彼女の「アイディア」なのだろうと割と身近に感じている。

またどこかでお会いする事があれば、今度こそ本名を教えてもらおうっと。