とうふ、おいしいね。

世間の荒波でサーフィンできるようになりたい。

こどもとわたしの日々(1)初老の女性からのことば

私には娘が1人。
尻尾の生えた丸顔で毛むくじゃらの息子が1匹。

どちらも同じくらい可愛い子供。
犬が子供なんて!と思うかもしれませんが、どうやってもあれは息子ですよ…。
人間と同じように文句垂れますからね。

さて、自分は鳴り物入りで結婚をし、子供を授かり産みました。
インターネットのみならず、ヒソヒソと噂されるレベルだと思います。
責任もって育てるために日々努力は惜しまず適当にやってきたわけです。

子供が歩き始めの1歳過ぎのこと、私は電車に乗っていました。

 


毎日昼夜問わずの世話が終わりかけでしたが、私が大黒柱となっていたため、毎日世話の合間に仕事を挟んでいて子供が生まれてから殆どゆっくり眠ったこともなく、疲れ切っていました。
目の下にはクマ。ストレスで白髪頭。化粧する気もおきずボロボロの肌。
みため、相当ひどかったと思います。

電車に乗っていた時間はお昼前の空いている時間。
ベビーカーは畳まずに子供を座らせ、泣きだしたら立ち上がって抱っこしてあやして…と工夫をしていたつもりでした。
優先席に座っていたのですが、子供が泣き出すたびに「お願い、泣き止んで。どうかキツイ言葉を投げられませんように…」と祈っていました。

抱っこして子供が落ち着いたところでなるべく周りをみないようにしてまた座りました。舌打ちが聞こえてきました。聞こえないふりしてました。
隣には初老の女性。
子供が落ち着いたことで安堵したのか疲れがたまっていたのか、涙がボロボロ出ました。気が付いたら隣の女性に背中を撫でられていました。
「子供ちゃんもお母さんもがんばってるもんね、えらいよ。素敵よ。」
と言われて私号泣。
「少しみていてあげるから。少しだけ目を閉じて休んでいいわよ」
と言われて判断が鈍っていたせいもあったと思いますが(もしかしたら誘拐されるんじゃ…)という気持ちが湧いてこず、目的地前までスッと眠りに落ちてしまった。

目が覚めたら子供は女性と私の間ですやすや眠っていた。
「ずっといい子にしてたのよ」
「ママが疲れてるから、おとなしく出来たのね。とってもいい子」
「辛い時はね、辛いって言っちゃいけないような気がするけど声に出せばみんな助けてくれるのよ。みんな手を差し出したくて待ってるんだから」
「私はここでお別れだけどね、覚えておいてね、辛いのは今だけだから。楽しんでね」

子供の手には見慣れない手作りの人形。
「それ私が作ったのよ、私の代わりだと思ってね(笑)」
と言って、目的地の一歩前でその女性とはお別れした。

リラックスして子供とゆっくり向き合った事、あったかな。
と気が付いてドキッとしました。
思い詰めもよくない。
完璧になんてしなくてもいい。
かくあるべき論はなるべくスルーする。
その日だけで気づくことがたくさんあり、母ちゃんレベルが10くらいは上がったような気がします。

その日はそんなボロッボロ状態で仕事の打ち合わせをしました。
ものすごく心配されましたが、人と会う事で自分の状況がどんな事になっているか分かるんですね。


同じような状況の方って結構いると思うのです。
子育てかーちゃんがみんなリラックスして子育てができますように。