とうふ、おいしいね。

世間の荒波でサーフィンできるようになりたい。

自分の命を差し置いてまで大事な用事ってあるのかな(6)

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sakutan3.hatenablog.com

 

子供は布団に包丁ぶっさし現場を見ていなかった。
ほんとに幸いだったと思う。
何故か頭がすっと冷静になったので写真に収めた。

あれだ、もう帰ろう。もういいよね。
ここは私の居場所じゃなかったんだ。うん。


長い間…若しくはもう戻ってこれないかもしれないと思い、商売道具や着るものなんかをかばんにつめた。
詰めている間にふと夫が戻ってきて本当に刺されたらどうしようと考え、ドアの鍵をかけ、チェーンもかけた。こんな感じで書くと冷静に対応しているように(?)見えますが、もう汗だくのガクブルでおろおろしてました。
子供は不穏な空気を感じ取ってか、「ママ、守ってあげるから大丈夫だからね?」と宥めてくれていた。自分だって不安だろうに、気を使わせてしまった自分に情けなくなった。

あれこれ考えていたら朝になっていた。
当然殆ど眠れなかった。
早朝に出ていこうと考えていたら7時にドアがガチャリと音がした。
ガチャ…ガチャ!ドンドン!!!!!
冷静な声で子供を呼ぶ声。
おいでーおいでーと子供だけを呼ぶ声。
そうこうしている間に電話が鳴る。
なんででないんだよー子供使ってひきょうじゃないのかよー
あけろよーあけろよ!いるんだろう!!!開けろよ!!!

パニックの症状が出る5秒前!っていうところで子供が手を握ってくれた。
子供抱きしめて嵐が過ぎるのを待った。ひたすら待った。
引き返して行ったのを確認して動悸を抑えつつ連絡をした。

実母に連絡。
「今から帰るわー無理だわー」
会社に連絡。
「すんません、布団に包丁ぶっさしてあったんで避難しまーす」
とんでもない社会人だ・・。

実母の方はやはりかという感じ。
会社では事情は少し話していたのでまあごゆっくりーでも早めに帰ってきてね。
本当に恵まれていると感謝。

 

こっそりそーっと出て、車を出してあまり休憩せずに一気に帰ってきた。
義母には経緯を報告して少し冷却期間を置きたいと連絡。
速攻で夫から連絡が入る。
もう帰ってくるな、親にちくりやがって卑怯者みたいなことをずっとラインで送られてきたので心の負担を考えてみないようにして帰った。
っていうか筒抜けなのかー。あかんやん。

実家にたどり着いたのは夜中だった。
実母は起きて待っていてくれていた。
とりあえず、私も子供も泥のように眠った。

起きたら、あの出来事はみんなウソでしたー!
夫の病気もウソでしたー!
ってならないかな。

それは、今でも思う事です。

 

(ちょっとのつもりが長々つづく)